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【東京支部よりセミナー報告です】

東京支部の木谷です。大変報告が遅くなってしまいましたが

12月16日(日)、ハンバンスタイル協会東京支部では、東新大学保健福祉学部 学部長で、現在1年間の予定でお茶の水女子大学の研究員として研究活動をされている

キム・ソンミン先生をお迎えしてセミナーを行いました。

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先生のご専門が「天然物の成分分析及び機能性、主に韓薬材料の科学的根拠による効能解明」ということでしたので、

セミナーでは『薬草のチカラを学ぶ~韓方を化学的に解明』というタイトルで、

薬膳でも陰陽五行説でもない、化学的なアプローチで韓方薬材についてお話いただきました。

 

「薬草(薬用植物)とは、薬用に用いる植物の総称」で、現在韓方薬材に使われている薬草は500種あるそうです。

植物が生合成する有機化合物(炭素を主体に水素、酸素、窒素、硫黄などの元素を含む化合物)には、一次代謝産物(栄養素)と二次代謝産物(薬用)があること、

薬草の成分には「原子」と言われる小さな粒からできていて、複数の原子が集まったものが「分子」原子同士のつながりに大きく関わるのは「電子」、有機化合物の分類や結合、

さらに、オメガ3とオメガ6の違い、不飽和脂肪酸のシス型、トランス型の違い、脂質の種類など、講義前半は化学の授業のような雰囲気でした。

 

「カラダの中の活性酸素が増えると老化しやすい」とは多くの人がなんとなくは知っていることかもしれませんが、

飽和脂肪酸には肉類やラード、バター、不飽和脂肪酸には、オメガ3、6、9があること、

さらに、オメガ9以降は自分の中で作れるが、オメガ9、6、3は体の中では作れないことなど、構造的な特徴までの説明までしていただきました。

 

後半は、「君臣佐使の現代医学的効果確認」ということで、「韓方薬に含まれる様々な成分が効果的に組み合わせられる場合、相乗効果を起こし治療効果が高まる」ということで、

韓方薬が近年では化学的に成分が解明されて効果が証明されていることも教えていただきました。

 

後半の「薬草の歴史」も興味深く、古代ローマから、中国後漢時代、中世のヨーロッパの修道院の話、18世紀のスウェーデン、19世紀のドイツ、19~20世紀の西洋医学における薬用植物の化学薬への置き換え、

20世紀の化学薬の諸問題と薬用植物の復権、21世紀に入って高齢化が進行することで、西洋医学では解決できない疾患が増加し、医療ニーズがわかってきていることなど、

韓方薬が復権してきている現状は、かなり興味深かったです。

 

少しずつ痛みなく病気になっていく「高血圧」「動脈硬化」「肥満」「糖尿病」などの慢性疾患に関しては、

西洋医学とは別の視点のアプローチが必要とされてきているとのことで、韓方薬(漢方薬)への興味がますます広がってきていると感じます。

 

今回のセミナーは、「面白かった」「とても興味深かった」という方がいた中で、「難しすぎてわかりにくかった」「イメージの違うセミナーだった」というまったく異なる感想やご意見も頂戴いたしました。

 

東京支部メンバーの中でも、それぞれ感じ方が違っていたので、その違いは、化学の知識の差によるものだと思っています。

今後は、内容をさらに吟味し、わかりやすく伝えるための方法を運営側でも深く考えていきたいと思っております。

 

セミナー後は、反省会も含め、キム・ソンミン先生と有志メンバーで食事会にも流れたのですが、先生のご出身でもある光州へぜひ行ってみたいなどの話も出ました。

いつか先生による「光州韓方ツアー」も開催できると良いな~と思いながら、お別れしました。

ソンミン先生、お忙しいところどうもありがとうございました。